エコー検査（超音波検査）
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エコー検査（超音波検査）の目的と検査方法
エコー検査（超音波検査）は、体の内部の状態がどのようになっているかを体への負担なく調べることができる検査です。
がんが疑われる場合は、がんのある部位やがんの形状、サイズ、周辺の臓器への広がりなどを観察するために行なう検査です。
身体の表面に超音波プローブ（探触子）を押し当て、超音波の反射で体内の臓器を画像として写し出します。肝臓がんや乳がんなど、血流の観察が必要な場合は造影剤を使用する場合もあります。
検査のメリット・デメリット（長所と弱点）
エコー検査は超音波を利用するため痛みや放射線の被ばくに対する心配がなく、身体的な負担も少ないのがメリットです。妊婦さんや高齢者も安心して検査を受けられます。
一方、エコー検査は組織の密度の違いなどは検出できても、それが悪性かどうかは判断できません。また、超音波は骨やガスがあるとその先を見ることができないため、脳や肺を調べることもできません。
エコー検査（超音波検査）でわかるがん
肝臓がんや胆のうがん、膵臓がん、腎臓がん、膀胱がん、卵巣がん、子宮がん、前立腺がんといった腹部の臓器のがんをはじめ、甲状腺がんや乳がんに対しても検査が可能です。
ただし、超音波の特性上、骨などに囲まれた部位や脳、肺に発生するがんの多くは検査できません。
見落とす可能性（どんな場合に見落としやすいのか）
エコー検査で得られた画像は、基本的に組織の状態をそのまま反映しています。したがって、病変を適切に描出できれば正確な診断に近づくはずです。
しかし、エコー検査で写らなかったからといってがんがないとは言い切れません。実際にがんがないのか、条件（患者さんの体形など）が合わなくて写らなかったのか、もしくは操作者の技術が未熟で見つけられなかったのか、断言することはできないからです。
また、前述のとおり骨やガスの後ろ側には超音波が届きません。それは超音波の原理上、仕方のないことです。しかし、患者さんの体位を変えるなど死角をなくす工夫をしなければ、見落としのリスクは高くなってしまうと考えられます。
見落としの事例
エコー検査は二次検査や精密検査で行なうことが多いため、見落としの事例は少なく、むしろ前段階の検査での見落としを発見するほうが多いと思われます。 当サイトで紹介している医療裁判事例にもエコー検査における見落としの事例はなく、他の検査で見落としたものを発見できた事例のみとなっています。
▼以下の関連記事から見落とし事例の詳細が読めます。
【このページの参考文献】
・（書籍）『国立がん研究センターの正しいがん検診』中山 富雄 監修（小学館）
・国立研究開発法人国立がん研究センター「がん情報サービス」（https://ganjoho.jp/public/dia_tre/inspection/echo.html）
・日本医師会公式サイト「知っておきたいがん検診」（https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/what/type/）
・日本医師会公式サイト「がん検診による発見データ」（https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/data/detection/）
・公益財団法人東京都予防医学協会「腹部超音波による検査」（https://www.yobouigaku-tokyo.or.jp/gan/fukubu.html）
がん見落としへの高い専門性と医療裁判の豊富な実績を持つ弁護士
弁護士法人ALG&Associatesの代表執行役員、東京弁護士会所属。医学博士の学位を保有しており、代表職の傍ら、医療過誤チームを牽引。さらに大学院の医学研究科に在籍し医学の研究を行っています。肺がん、胃がん（スキルス含む）、大腸がん、乳がん等の診断ミスに関する実績を有し、医療訴訟に関する書籍や論文も発表しています。
私たちは、患者さん側の代理人として「患者さん側が勝つべき事件を、いかにして勝ち取っていくか」を大切にしています。「がん」をはじめとする医学に対する高い専門性を持ち、医療事件に関わる解決実績が豊富な弁護士法人ALGの医療過誤チームが、より多くの方々を救済できるよう日々尽力しています。
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